-philosophy-
私はそこら中にある美しさを見つける人。
そこら中にありすぎて気づかれにくいもの。
みんな見ているのに見えていないところ。
生きるために真っ直ぐなかたちは、香り立つ。手で見て、目で聴いて、耳で触れたい。
決まり切った感覚をなしにして、自分の中を空っぽにする。私が感じた植物の或るまんまを伝えたい。
ある一本の木が、突然、私の意識の中に飛び込んで来ました。
あまりに美しい一本の木は、語りかけてきて、今まで気がついていなかったことを一瞬にして伝えて来たのでした。
見上げるほどの位置に見える葉は、重ならないよう交互に茂り、美しく風に揺れていました。
それは、陽の光を無駄なく集めるためなんだよ。
足元には力強く隆起した根っこがありました。
それは、この地面の下にも根が続いていて、太い幹やそこから続く枝や、その先端に繋がる葉脈にまで、水と栄養を送っているのだよ、と、そのルートを発光させて見せてくれました。そして大きな体を支えることも重要な役割だよ、と。
そのときに、生きるために真っ直ぐなかたちを知りました。それがこの息を飲む美しさの正体なのだと理解したできごとでした。
その日から、私の世界は一変しました。
この枝はなぜ曲がっているのか?なぜ膨らんでいるのか?なぜ、ザラザラしていて、なぜ赤いのか?その理由の全ては分からなくても、生きるために真っ直ぐな無駄のないかたちだと思うと面白くて仕方がなく、そこら中の植物たちから目が離せません。
そう、世界はそこら中、美しいものだらけなのです。
Each natural creature uses its own instincts in the most practical way.
Branches move towards the light; roots move towards water. This is more than efficient: this is art.
I am moved to a world full of these amazing, beautiful creatures where my mind is free from its routine usage.
My senses become overwhelmed in amazement. It’s like looking with my hands, listening with my eyes, and touching with my ears.
Through my work, I hope that these beautiful creatures work interactively with your life to help you find yourself.
yuka seto