目立たない、こそ

おー!容赦なく、ヤマボウシが満開。アピールがすごい!

星形ふっくらクッションのようなキキョウの蕾もお目にかかれる季節(今年はまだ出会っていない!)

もう半年も前、小学5年生の皆さんの前でお話しさせていただく機会があって、

その時に、「セトさんは、どんなところで植物観察をしているのですか?」と言う質問に対して、「たまに山にも入るし植物園にも行くけど、ほとんどは毎日通るような道端の草木の観察をして楽しんでいます。」と答えた。

もっと、どんなきっかけでどう見たら楽しいかを伝えればよかったー!と、いつもいつも思い返しては悔やんでるので、ここで皆さんに一部分を伝えて私の後悔を終わりにさせてください。

「私は、いつも通るような場所で、花が咲いている時にその場所を覚えておいて、花が咲いていない季節はどんな姿をしているのか観察してみているよ!

木で言うと、サクラやキンモクセイは皆さん分かりますか?花が咲いているときは、あぁ美しい、あぁ良い香りだな、と、思うと思う。思ってから初めて、あ!こんなところにキンモクセイの木があったんだ!ってことに気がつくよね?よっぽどの方じゃないと、緑茂っているときにキンモクセイだなぁと思って目に止める人はないんじゃないかなぁ。

モクレンという植物もすんごい派手に咲くんだけど、花時期には目に入ってこない枝のカタチが本当に魅力的だし、

柿も、オレンジ色に実っているときしか目に入らないと思うのだけど、そのずっと前の若くてすんごいちっちゃい実のときを見てもらいたい。食べる柿のヘタの部分思い浮かぶ?あの4枚の葉っぱのようなヘタの部分(ガク)が緑色のちいちゃな柿の実を包み込んでいるようなはじまりで、かわいすぎるんだよ。

植物の一番目立つ時、その一部分を味わうのももちろんおもしろい。

けど、そこをきっかけにしてグラデーションで変化し続ける瞬間瞬間を見てみるのも毎回の発見があってもっと面白い。よかったら皆さんも通学路や家の近くを気にかけて見てみてください。

私もまっだまだ知らないことたくさんだし、知りたいことたくさん。発見したことがあったらまた教えてね!」

ふぅ満足。5年生の前でのお話おわり。お付き合いいただきありがとうございました。

ジャガイモの花や実はどんなふうなのか?

いつも食べるアスパラ、その姿の後はどう成長していくのか?

食べるためではなく観察するためだけの畑を耕していたことがある。

見るだけ見て驚いて満足して、写真を撮ったりスケッチしたり、データとして残さなかったことは今となってはなんて勿体無いことしたんだろうと思える。(当時はとにかく採取して、ドライにして残そうとはしていた。ほとんど腐らせた。。)

でも自分自身の好奇心のためだけに動けていたことが誇らしくもあり、掛け替えのない体験だったし、今の自分を形成する大切な一部分。

私は今、種やその種を抱えていた莢の部分を用いたインテリアオブジェを作っている。

種はその植物にとって、一番最後であり一番最初。一生の中の要の部分。

主張のある鮮やかな花ではないけど、この摩訶不思議な種ひとつひとつを見て、この前や後やこの後続く命の姿形を存分に想像してもらいたい。

絵画とも切り花ともなにともちがう、けど、なにともケンカせず交わって、静かで楽しげな空気を纏って皆さんの元で存在してくれているんじゃないかなぁ。

(そんなYUKASETOのインテリアオブジェ作品of lifeを、画面上でもご覧いただけるよう、オンラインショップを準備しました。ちょっと写真の感じいつもとちがうの。2023/06/23~不定期オープン中です。覗いてね。)

よし、今年はヤマボウシの花後にちゅうもく!

YUKA

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